伝統の手刻み工法

 日本の伝統的な家屋の工法が『手刻み』。かつての木造建築はこの工法がほとんどでしたが、今では工場で材木を均一なサイズにカットする『プレカット工法』が主流になってきています。
 手刻み工法では、材木を組み合わせる箇所(継ぎ手)を作る場所に一本一本墨で印を入れていきます。それに合わせてのこぎり、のみ、カンナ、専用工具などで刻んでいくのです。
 伝統的に複雑な継ぎ手が何種類もあり、職人は材木を見極め、使う場所ごとに様々な継ぎ手を刻むのです。
 「上からはめ込むと材木の重さでしっかりと結合されます。昔の人の知恵に本当に感心します。古い住宅や寺院の継ぎ手など、プロが見てもほれぼれするようなものもありますよ」と職人。
 熟練した技が必要な「手刻み工法」を使う工務店はどんどん減ってきています。
 上田工務店の熟練した大工たちは、作業場で大量の継ぎ手を手間ひまかけて仕上げていきます。
 巨大な梁、太い柱には特注した弊社専用のコンピュータ制御マシンでの刻みも併用し、作業効率を上げ、コストダウンをはかっています。その機械にかける柱にしても一本一本、職人が墨をつけ、その材木に最適の継ぎ手に仕上げているのです。

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